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【11/18公開】『サイレント・ナイト』群像劇のコメディスリラー…人類が滅びゆく“地球最後、悪夢のクリスマスパーティ”

イギリスの田舎の屋敷でパーティーを開き、人類が滅びゆく地球最後のクリスマスイブを共に過ごす家族とその友人&パートナーたち12人を描く、コメディスリラー。

キーラ・ナイトレイ主演、息子役に『ジョジョ・ラビット』のローマン・グリフィン・デイヴィス、ほかにリリー=ローズ・デップも出演。監督・脚本はローマン・グリフィン・デイヴィスの実母であるカミラ・グリフィン。本作が長編デビューとなる。

2022年11月18日(金)グランドシネマサンシャイン池袋 ほか全国公開

明るく盛り上がるパーティ…だがこれが地球最後のクリスマスイブ

イギリスのある一家が主催する楽しげなクリスマスパーティに集う、パートナーを連れた学生時代の友人たち。長年の付き合いを経て、子どもやパートナーまで巻き込んで互いの本音と建前が行き交う、ブラックジョークのような一夜……。日常でも映画でもよくある光景だが、本作の特徴はこれが全員にとって「最後の一夜」だということ。

この物語では、あらゆる生物を死滅させるという謎の猛毒ガスが、もはや地球全土を席巻していて、まもなく自分たちのいる地に到達する、という状況なのだ。しかも、政府が苦痛を無くす「EXITピル」という自殺用の薬を配布しており、大人たちはパーティの終わりに全員がこれを飲むという「協定」を結んでいるのだった。

政府推奨の尊厳ある死”に疑問を抱くのは…

感動的に建前を通そうとする大人たち、「ロシアの陰謀説だ」「環境が悪化した地球による復讐説だ」と毒ガスの正体をめぐり主張をぶつけ合う子どもたち。混乱しながらもヤケクソのような明るさで盛り上がるパーティ。だが参加者12名のうち、政府推奨の“尊厳ある死”に疑問を抱き、予定調和を認めない者が現れて……。

コロナ禍を経て、ここ数年は世界中が不穏な空気に包まれたが、監督・脚本のカミラ・グリフィンによれば、本作はコロナ騒動が始まる以前に企画されたものであり登場する「毒ガス」と現実の新型コロナウイルスの流行には、全く関連性はないという。一方で放置されがちな地球環境問題や、当局が流す情報を私たち市民がどう捉えるべきか、といった社会的テーマを孕む。

奇妙なクリスマスパーティ、そこ繰り広げられるブラックコメディを堪能しながら「現実に“尊厳ある死”を国からが突きつけられたとしたら、自分はどう反応するだろうか?」気づくとそんなことをじわじわと考えさせられている。

スリリングな展開と豪華なキャスト

苦痛を無くす「EXITピル」も登場するので、用意された“尊厳ある死”を選ぶかどうか、という寓話的なテーマで終結する作品かと思いきや、毒ガスの恐怖もなかなかのエグさで描かれる。迫り来る死に抗おうとする者、そして従おうとする者が招くスリリングな展開、予想を裏切るシチュエーションがテンポよく繰り出される。

また、キーラ・ナイトレイ、子役のローマン・グリフィン・デイヴィス、リリー=ローズ・デップを始め、個性あふれるキャストがそれぞれ魅力を発揮。登場する12人に捨て駒はなく、見事な群像劇に仕上がっていて、最後の最後まで、見る者を引き込み、飽きさせない。

作品ニュース

プレゼントが当たるキャンペーン

各劇場にクリスマスツリーが展示中。このツリー&ポスターを撮影するプレゼントキャンペーンが公開初日よりスタート。12月1日まで!

オススメしたい『サイレント・ナイト』

  • 本音と建前が行き交うコメディ要素
  • 「情報」を疑うことについて考えるきっかけに
  • 生死がかかる恐怖、スリリングな展開
  • 豪華なキャスト12人による群像劇

コメディ、スリラー、社会派テーマ、人間ドラマ…多くの要素を含みながらクライマックスまで見事に盛り上げ、駆け抜けていく力強さが魅力。

『サイレント・ナイト』作品情報

 【あらすじ】

イギリスの田舎にある大きな屋敷で行われるクリスマスイブのディナーパーティー。ネル(キーラ・ナイトレイ)とサイモン(マシュー・グード)、息子のアート(ローマン・グリフィン・デイヴィス)、双子のハーディ&トーマス(ハーディ・グリフィン・デイヴィス、ギルビー・グリフィン・デイヴィス)たち家族のもとに、親友たちが次々と集まってくる。

参加者は全12名。招待客は夫妻の学生時代からの親友たちとその伴侶。ド派手なドレスをまとったサンドラ(アナベル・ウォーリス)と控えめな夫のトニー(ルーファス・ジョーンズ)、娘のキティ(ダヴィダ・マッケンジー)。対照的な性格の同性カップル、ベラ(ルーシー・パンチ)とアレックス(カービー・ハウエル=バプティスト)。ベラが学生時代に思いを寄せていた医師ジェームズ(ソープ・ディリス)と妻のソフィ(リリー・ローズ・デップ)もやってきた。

しかし、今年はいつものクリスマスとは違っていた。あらゆる生物を死滅させる謎の猛毒ガスが地球全土を席巻し、明日にもイギリスに到達するのだ。大人たちはパーティーを満喫した後、政府が配布した自殺用の薬を飲み、共に尊厳ある死を迎えるという協定を結んでいる。しかし、ネルとサイモンの息子・アートがこの状況に疑問を抱いて…。

監督・脚本:カミラ・グリフィン
出演:キーラ・ナイトレイ、マシュー・グード、ローマン・グリフィン・デイヴィス、アナベル・ウォーリス、リリー=ローズ・デップ、ハーディ・グリフィン・デイヴィス、ギルビー・グリフィン・デイヴィス、ルーファス・ジョーンズ、ダヴィダ・マッケンジー、ルーシー・パンチ、カービー・ハウエル=バプティスト、ソープ・ディリス ほか

原題:SILENT NIGHT
配給:イオンエンターテイメント、プレシディオ
<2021年/イギリス/英語/カラー/シネマスコープ/5.1ch/90分>

2022年11月18日(金)グランドシネマサンシャイン池袋 ほか全国公開

silent-night.jp

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