ワ行
『佐々木、イン、マイマイン』(2020年)の内山拓也監督による、商業長編初監督作。認知症を発症した母、格闘技選手の夢を追う弟、亡父の残した場末のカラオケバー……自らを犠牲に家族を支える若者の、葛藤や哀しみを描く。重く苦しいストーリーではあるが決…
1973年、トラックで群衆に突っ込み、多くの死傷者を出した実在の人物、チェコ最後の女性死刑囚オルガ・ヘプナロヴァーの半生を描く。ポーランド出身のミハリナ・オルシャニスカ(『ゆれる人魚』『マチルダ 禁断の恋』)主演で2016年に制作された本作が、日本…
巨匠と呼ばれる映画監督の妻であった女優バーバラ・ローデンが、従順な女性像に疑問を持ち、自ら脚本を書き、主演・監督したという幻の名作。1970年ヴェネツィア国際映画祭で最優秀外国映画賞を受賞、71年カンヌ国際映画祭で上映された唯一のアメリカ映画と…
デンマーク出身のヨアキム・トリアー監督(2017年『テルマ』) が共同脚本も担当した、ビターなロマンティックコメディ。「どう生きるべきか」を自問自答しながら恋をし、働き、日々暮らす1人の女性の、20代後半から30代前半を描く。理想と現実の間で揺れな…
『初恋のきた道』(1999年)の巨匠チャン・イーモウが長年、映画化を熱望していた企画がついに完成。文化革命真っ只中の中国を舞台に、ノスタルジックで映画愛に満ちた物語が展開する。娯楽の少ない時代に映画に熱狂する群衆の迫力と、広大な砂漠の映像美は…
日本の作家・曽根圭介の犯罪小説を、韓国を代表する豪華キャストで映画化。息つく間もない見事なテンポで物語が転がる群像劇。ある者は運に見放され必要に迫られて、ある者は追い詰められ逃げ場を塞がれて、あるいは元来の欲深さゆえに……大金を目の前に獣と…
『ヘイトフル・エイト』以来、4年ぶりとなるクエンティン・タランティーノの9作目の新作。古き良きハリウッドに、アメリカン・ニューシネマ旋風が現れた1969年を、架空の俳優&そのスタントマンというバディの目を通して描く、コメディ&スリラー。実在する人…
夫婦とは、親子とは、家族とは何か?と問いかける秀悦な作品を、俳優として評価の高いポー・ルダノ(『それでも夜は明ける』『ラブ&マーシー 終わらないメロディ』『スイス・アーミー・マン』)が初監督。それぞれプレッシャーと戦う夫と妻が、失業、山火事…