東京・ミニシアター生活

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【10/12公開】『天才たちの頭の中 世界を面白くする107のヒント』豪華出演者に次々と尋ねる「あなたはどうしてクリエイティブ?」

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「クリエイティブであるということは、どういうことなのか?」30年以上答えを追い求めるドイツ人監督が、そのままクリエイティブな著名人に突撃インタビュー。あまりにもたくさん、かつ豪華な著名人の登場に問いかける、目がくらむようなドキュメンタリー映画。

2019年10月12日(土)、より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー

質問に答えた各界著名人から、選りすぐりの107名をピックアップ

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ジム・ジャームッシュ(監督)


著名人が次々と登場する本作。故人もいるし、日本人も多く登場する。監督はあらゆる場所、国へ出向き「あなたはなぜクリエイティブなんですか?」と問い続ける。1人あたりの所要時間はさまざまだし、応えた内容は107人、全て違う。

ちなみに、デヴィッド・ボウイの他にも、何人かには時を経て、複数回同じ質問でインタビューしているようだし、本作に登場するのは、応えた人の一部に過ぎない。膨大なデータの中から厳選された88分なのだ。

出演する interviewee( インタビューイ=インタビューされる人)は以下の通り(名字 アルファベット順・敬称略)。

【A】マリーナ・アブラモヴィッチ(アーティスト)、マリオ・アドルフ(俳優)、ペドロ・アルモドバル(映画監督)、マリア・アリョーヒナ(アーティスト、“プッシーライオット”メンバー)、ローリー・アンダーソン(ミュージシャン)、ヤーセル・アラファト(政治家)、荒木経惟(写真家)、ポール・アーデン(クリエイティブディレクター、教授)、レズリー・アーデン(グラフィックデザイナー)、アーシア・アルジェント(女優)

【B】ミヒャエル・バルハウス(撮影監督)、ブリクサ・バーゲルト(ミュージシャン)、ゲオルグ・バゼリッツ(アーティスト)、フレデリック・ベグベデ(作家)、ビョーク(歌手)、ドミニク・ブラン(女優)、ボノ(U2)、(ミュージシャン)、ピエール・ブーレーズ(作曲家)、デヴィッド・ボウイ(ミュージシャン)、ジョージ・ブッシュ(政治家)

【C〜F】ニック・ケイブ(歌手、小説家)、クロード・シャブロル(監督)、ジョン・クリーズ(俳優)、イザベル・コイシェ(監督)、ジョー・コールマン(アーティスト)、ジョン・キューザック(俳優)、ウィレム・デフォー(俳優)、ダライ・ラマ(指導者)、リュック・ダルデンヌ&ジャン=ピエール・ダルデンヌ(監督)、ウンベルト・エーコ(学者・作家)、ブライアン・イーノ(ミュージシャン)、アベル・フェラーラ(監督)、ミロシュ・フォルマン(監督)

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ウィレム・デフォー(俳優)


【G〜H】ピーター・ガブリエル(ミュージシャン)、シャルロット・ゲンズブール(女優)、ビル・ゲイツ起業家)、フランク・ゲーリー(建築家)、ミハイル・ゴルバチョフ(政治家)、ザハ・ハディッド(建築家)、ミヒャエル・ハネケ(監督)、リード・ヘイスティングス(Netflix共同創設者)、スティーヴン・ホーキング(科学者)、ジョン・ハガティー卿(アートディレクター)、ヴェルナー・ヘルツォーク(監督)、ダミアン・ハースト(アーティスト)、デヴィッド・ホクニー(アーティスト)、セバスチャン・ホースリー(アーティスト)、イザベル・ユペール(女優)

【J〜K】サミュエル・L・ジャクソン(俳優)、ジム・ジャームッシュ(監督)、・アンジェリーナ・ジョリー(女優・監督)、クインシー・ジョーンズ(ミュージシャン)、ウド・キア(俳優)、B・B・キング(ミュージシャン)、北野武(俳優・監督)、サーシャ・クロコヴァ(活動家・ “プッシーライオット”メンバー)、ジェフ・クーンズ(アーティスト)、ダイアン・クルーガー(女優)、エミール・クストリッツァ(監督・俳優)

【L〜M】クロード・ランズマン(監督)、スパイク・リー(監督)、ダニエル・リベスキンド(建築家)、デヴィッド・リンチ(監督)、マイケル・マドセン(俳優・詩人)、 サミラ・マフマルバフ(監督)、ネルソン・マンデラ(政治家)、マリリン・マンソン(ミュージシャン)、アナマリア・マリンカ(俳優)、ジョージ・R・R・マーティン(「ゲーム・オブ・スローンズ」著者)、イアン・マッケラン卿(俳優)、ラス・メイヤー(監督)、ジャンヌ・モロー(女優)

【N〜R】キトゥン・ナティビダッド(女優)、オノ・ヨーコ(アーティスト)、ジミー・ペイジ(ミュージシャン)、アレクサンダー・ペイン(監督)、ペレ(サッカー選手)、 、ショーン・ペン(俳優・監督)、シモン・ペレス(政治家)、ベルトラン・ピカール(冒険家)、アンソニー・クイン(俳優)、シャーロット・ランプリング(女優)、ネオ・ラオホ(アーティスト)、トビアス・レーベルガー(アーティスト)、ジャン・レノ(俳優)、イザベラ・ロッセリーニ(女優・監督)、ティム・ロス(俳優)、エド・ルシェ(アーティスト)

【S〜T】マルジャン・サトラピ(グラフィック小説家)、ジュリアン・シュナーベル(アーティスト)、ハリー・ディーン・スタントン(俳優)、フィリップ・スタルク(デザイナー)、マイケル・スタイプ(ミュージシャン)、クエンティン・タランティーノ(監督)、アンジー・トーマス(作家)、ナージャ・トロコンニコワ(活動家・ “プッシーライオット”メンバー)、オリビエーロ・トスカーニ(写真家)、デズモンド・ツツ(人権活動家)

【U〜Z】ピーター・ユスティノフ卿(俳優)、ジョン・ウォーターズ(監督)、アイ・ウェイウェイ(アーティスト)、ヴィム・ヴェンダース(監督)、ヴィヴィアン・ウェストウッド(ファッションデザイナー)、 山本 耀司(ファッションデザイナー)、スラヴォイ・ジジェク(哲学者)

 

神々しい回答から庶民的な答えまで、そして意外な素顔!

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ダライ・ラマ(指導者)

「あなたは、なぜクリエイティブ?」と問われたとき、著名人たちの答えは概ね「生まれつき派」と「後天的派」に分かれる(中には最初から「私はクリエイティブじゃないよ」という答えも)。後天的派は「誰かの影響」のグループと「血の滲む努力」グループに枝分かれし、結局、傾向が似ていることはあっても、最終的に全く同じ回答はないと言えるだろう。

神々しいような回答から、驚きの庶民的な答えまで出揃うが、誰がどう答え、どんな考えを話すのか…コメントの内容と、人との組み合わせは、しばしば私たちの予想を裏切って、驚かせるだろう。

どうも「あなたはなぜクリエイティブ?」という質問をされると、多くの人が素顔を見せてしまうようだ。そしてまっすぐ自分と向き合って、深いところから真面目に答えを見つけて来てくれる。次々と映し出されるそんなシーンを観ていると「あなたはなぜクリエイティブ?」が、いかに優れた質問なのかがよくわかる。

平凡なインタビューにはない、独自の切り口であるがために、著名人たちの元来の表情が見えてくる…これが実に面白く、人気の高い俳優やミュージシャンから、知る人ぞ知る業界のクリエイターまで、どの人の話も濃厚で、人生のエッセンスが詰まっているから、興味深く聞くことができる。

特殊な業界に限らない「クリエイティビティ」

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マリリン・マンソン(ミュージシャン)のイラスト

本作は回答のダダ流しではなく、アニメを駆使したり、「クリエイティビティとは何か」と考えさせる、うねりある編集が巧みだ。

「さすが、監督も洒落てる、センスがある、クリエイティブ…」と感心するも、作品の中では、徐々に「クリエイティビティとは、特殊な能力ではなく誰にもあるし、必要なもの」という考え方が、見えてくる。例えば、女優ジャンヌ・モローは「クリエイティビティは、ホームレスに、失業者に、難民にこそ必要なもの」という意見を聞かせてくれる。

どんな職業であっても、どんな環境であっても、人は「クリエイティブであること」が必要なのかもしれない…この考えは多くの人にとって、明日への希望につながる。未来への希望を見つけたり、偉大な故人の声も聴くことができる本作。観ていると、あらゆる方向に意識が向く。

作品を観終わる頃には、自分自身が108人目のインタビューイとして「クリエイティビティとは何か」「なぜ自分はクリエイティブなのか」(あるいは「なぜクリエイティブになる必要があるのか」)という問いに答えを出そうと、頭をひねっているかもしれない。

作品ニュース

 試写の見応えをチェック!

著名人の、作品へのコメントが次々と寄せられている。作品公式アカウント(@tensai_107)のTweetでチェック! 出演者の紹介もアリ。

 ご注意ください

公開初日、関東では台風の影響が大きくなる予報のため、休館となる劇場も。お出かけは無理なきよう、お気をつけください。

 

オススメしたい『天才たちの頭の中 世界を面白くする107のヒント』

  • 豪華な著名人107名の出演
  • 「なぜクリエイティブ?」という質問の驚くべき効果
  • 観客自身が「クリエイティビティ」との関連を発見できる
  •  テンポの良さとメリハリある演出

107人を強引に詰め込んだだけのインタビュー記録ではなく、観応えのある作品。リピーターも多いだろう。

『天才たちの頭の中 世界を面白くする107のヒント』作品情報

【あらすじ】

大学時代に“クリエイティビティ”の意味を研究し始めたヴァスケ監督は、ロンドンの名門広告代理店の“クリエイティブ部門”で働いたにも関わらず、“クリエイティブ”の謎は深まるばかり。

「自身のアイデアを抽象的なものから実態のあるものに変化させるものは何なのか?」と考え抜いた果てに辿り着いたのが、質問“Why are you creative?”だった。

答えを知るためにヴァスケ監督は、世界で活躍する“クリエイティブ”な人物に会うため、カメラとスケッチブックを担いで世界中を訪ね歩く旅に出た…。

 

監督:ハーマン・ヴァスケ
出演:こちらをご覧ください(←出演者の段落に飛びます)
原題:Why Are We Creative?
配給:アルバトロス・フィルム
<2018年/ドイツ/英語・ドイツ語・フランス語・ロシア語・日本語/88分/ビスタ/5.1ch/R15+>
日本語字幕:杉山緑
2019年10月12日(土)、より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー

tensai-atama.com

 

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©️2018 Emotional Network

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