東京・ミニシアター生活

主に都内のミニシアターで上映される新作映画の紹介をしています。

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【10/18公開】『ガリーボーイ』青春&ヒップホップ!路地裏生まれの大学生が、ラップで社会に立ち向かう

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貧困や家庭問題に悩まされる大学生が、ラップの才能でスラムを抜け出そうと奮闘、成長していく青春ドラマ。『スラムドッグ$ミリオネア』(ダニー・ボイル監督/2008年)にも登場したインド・ムンバイ最大のスラム、ダラヴィ地区を舞台に、実在のラッパーの体験談を、女性監督のゾーヤー・アクタルが映画にした。字幕監修は、日本語ラップの先駆者、いとうせいこうが担当。高い音楽性で楽しめるヒップホップムービー。

2019年10月18(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー

主人公のラップにのせたメッセージになぜ観客はグッとくるのか

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主人公のムラドは、社会的な鬱屈を抱えている大学生だ。ある日、聴き手ではなく、自らラッパーになるきっかけに出会う。やがて、ムラドは自らを鼓舞し、同じ環境にある仲間へメッセージを伝えるため、曲作りにのめり込んでいく。

本作には、2人のラッパーがモデルとして存在し、彼らの体験が、主人公ムラド、そして本作のストーリー全般に反映されているのだ。

1人は“Naezy(ネイズィー)”というインド人ラッパーで、スラムでの暮らしや、絶え間ない暴力といった実体験をリリックに使った曲を歌う。

もう1人は、大学時代にラップを歌うようになった、やはりインド人ラッパーの"Divine(ディバイン)"。iPhoneで撮影したミュージックビデオが話題になったミュージシャンだ。

ゾーヤー・アクタル監督は、この2人のインド人ラッパーに惹かれ、彼らの人生を聞き取る中で、ムラドというキャラクターが生み出されたのだという。

この「2人の体験談」というベースがあるからこそ、主人公ムラドは血の通ったリアルなキャラクターになっているのだろう。そして、ムラドがリリックにのせるメッセージも観客をハッとさせ、心に響く強さを持っているのだ。

コアなファンからヒップホップ初心者まで、釘付けにするステージシーン

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多くの俳優が特別な役作りの際にそうするように、ムラド役のランヴィール・シンも、プロのラッパーと多くの時間を過ごしたそうだ。そして、ラップの技術や表現方法はもちろん、ラッパーとしての仕草や雰囲気、話し方までも吸収してから撮影に臨んだという。

また、練習を重ね、劇中で歌う曲も吹き替えでなくランヴィール・シン自らラップ部分を担当。もともとラップ好きだったというが、見事な仕上がりだ。

アメリカのヒップホップミュージックが耳慣れている人にとっては、どこかしら荒削りに聞こえるのかもしれないが、磨かれていくプロセスとしての野性味が、こなれたラッパーよりもリアルかつ迫力が感じられるだろう。

もちろん、ムラドが「スラム育ち」というバックボーンも掘り下げ、リアルに感じられるよう「ランヴィール・シンは、俳優として本当にさまざな努力をしていた」と、ゾーヤー・アクタル監督は語っている。

すでにボリウッド界では稼ぎ頭だというランヴィール・シン。それでもたゆまぬ努力の中で、這い上がろうと奮闘する青年ムラドを体現しているのだ。

恋人は一味違う女の子!だから、ガールズムービーとしても◎

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ムラドの恋人で医学生のサフィナ(アーリアー・バット)

本作で一番最初にキャスティングされたのは、実はムラドの恋人の医学生サフィナ役、女優アーリアー・バットだった。情熱的でエキセントリックな女の子サフィナは、とても印象的な役。もともと別作品に登場する人物としてゾーヤー・アクタル監督が温めていた、お気に入りのキャラクターだったそうだ。

そのサフィナを本作に登場させることに喜びを感じつつ、脚本を練る時点ですでに、サフィナ役にアーリアー・バットを思い浮かべていたそうだ。

変わっているけど素敵な女の子サフィナ。裕福な育ちの彼女だが、ムラドを、度を超えて愛している。だというのに、なんと途中で恋のライバルが出現する。ムラドの夢を叶える大きな力となる、全く別のタイプの女性スカイだ。

というわけで、本作が、男臭いスラム&ラップだけだと思ったら大間違い。この三角関係の恋模様も、ツマではなくメインの流れとして、ストーリーにグイグイ入り込んでくる。ガールズムービーの趣きという「何度も美味しい」作品なのだ。

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バークリー音楽学校出身のスカイ(カルキ・ケクラン)

 作品ニュース

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ウィル・スミス、ユザーンからの声援も

本作の公式アカウントから、著名人の絶賛コメントが続々到着。ウィル・スミスが肉声で声援を送る動画のほか、タブラ奏者ユザーンからのコメントなども発信されている。

 

 

オススメしたい『ガリーボーイ』

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  • 高い音楽性のインド製ヒップホップ
  • 社会への憤りを表現する迫力のラップ
  • 実話ベースの感動溢れるストーリー
  • 周りのキャストや女優も魅力的

音楽面も、恋と青春のドラマとしても、両面から満足できる奇跡のような作品!

『ガリーボーイ』作品情報

【あらすじ】
インドのスラム街ダラヴィに住む、ヒップホップ好きの青年ムラド。両親は共働きし、スラムから抜け出せるようにと、ムラドを大学に通わせてくれる。しかし、家庭は貧く問題だらけ。ムラドは裕福な家の娘で、医大生のサフィナとこっそり交際しながら、生まれで自分を判断する社会に、強い憤りを感じていた。ある日、大学構内のステージで聴衆を魅了していた”MCシェール”のラップパフォーマンスに衝撃を受け、言葉とリズムで自らの魂を表現することにのめり込んでいく。MCネームを”ガリーボーイ(路地裏生まれ)”と名乗り、人生を変えるためラップバトルに出場し…。

監督:ゾーヤー・アクタル(Netflix『慕情のアンソロジー』)
出演:ランヴィール・シン(『パドマーワト 女神の誕生』)、アーリア-・バット、シッダーント・チャトゥルヴェーディー、カルキ・ケクラン ほか
原題:Gully Boy
配給:ツイン
<2019/インド/154分/5.1ch/ビスタ>

日本語字幕:藤井 美佳
字幕監修:いとうせいこう

2019年10月18(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー

gullyboy.jp

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