1995年、韓国。大企業に勤めるも、高卒・コネなしで雑用ばかり、うんざり気味の女子社員3人。それでもグローバル化の時代に入り、英語力をつければ出世できるチャンス到来! ところが張り切った矢先、会社の環境汚染の事実に気づいてしまい……働く女性の現実問題に、実在の環境汚染事件を落とし込んだ、お仕事エンタテイメント。魅力あるキャストに二転三転するミステリーの面白さ。決して軽くないテーマにも爽快感が駆け抜ける。
2021年7月9日(金)シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー
95年、ジェンダー平等意識の低い社会で働く彼女たちは…
ここ数年で、90年代・韓国のジェンダー格差意識について取り上げた重要な映画が登場している。『はちどり』そして『82年生まれ、キム・ジヨン』。『キム・ジヨン』は、その後の時代がメインだが、どちらも主人公が90年代に少女の世代を過ごしている。そして本作が描くのは1995年。男尊女卑真っ只中の時代に働く高卒女子たちの、鬱屈した日々からストーリーは始まる。
男性社員にいいように使われ、大卒女子にまでマウントを取られる職場は、とある大企業。高学歴でない彼女たちがそこで働くことができるのは、実務能力が高いからだという事情が漂ってくる。そしてグローバル化の波を迎え、彼女たちは「TOEIC600点を超えたら昇進」という大きなチャンスを前に、目を輝かせる。
真実はどこに? 事態は二転三転して…
チャンスをつかもうと、英語コミュニケーション磨きに邁進していた彼女たちに、ハプニング発生! たまたま川を訪れたイ・ジャヨン(コ・アソン)が、自社工場が有害物質を排出しているのを目撃してしまう。さらに近隣の住人が健康被害に苦しんでいることにも気づき、上司に提言しようとするが……。
環境破壊の真実を調べるヒロインの姿は、ジュリア・ロバーツ主演の『エリン・ブロコビッチ』(2000年/スティーブン・ソダーバーグ監督)を思い出させる(『エリン・ブロコビッチ』同様、本作も実話ベースのエピソード)。
そして平社員の彼女たちが、真実を探り当てようとすると、それを阻む壁が次々と立ちふさがる。事態が二転三転する先に現れる人物とは一体誰なのか? この部分はミステリー感覚の緻密さで楽しめる。
主役級女優が3人集結
本作主演の3人の女優は『グエムル-漢江の怪物-』のビジュアルが印象に残る元子役のコ・アソン、本作で青龍映画賞助演女優賞を受賞したスレンダー美女のイ・ソム、そして『スウィング・キッズ』で紅一点のタップダンサーを演じたパク・ヘス。決して被らないそれぞれの個性がうまく噛み合い、相性の良さと心地よいテンポで、ストーリーをぐいぐい引っ張っていく。
何を求めて働くの? 疑問が心をよぎるとき
さて、真実をつきとめれば、会社の隠蔽体質や、許しがたい不正のカラクリを知ることになる。そして多くの人々の裏と表も明らかに見えてくる。そんな中で、彼女だちの愛社精神は吹き飛んでしまうのか? そもそも小さな存在と見られる彼女たち3人が、内部告発をしてうまくいくのか? そして苦しむ人々を救うことはできるのか? その果てに、彼女たちは仕事を失ってしまうのか?
本作はそんな物語の行方とともに、働くことの意義についても語る。「内部告発するや否や!」などという大きな事態にならなくとも、人は折に触れ「自分は何のために働くのか」という疑問を持つものだろう。そんな全ての働く人々へ、明日の活力を与えてくれる作品だ。
作品ニュース
マスクサンプルプレゼント
本作初日・入場時にサンプルが配られるそう。このちょっとうれしいプレゼントは、シネマート新宿、シネマート心斎橋にて。
👾いよいよ明日公開👾
— 映画会社 ツイン (@movietwin2) July 8, 2021
🥳✨#サムジンカンパニー1995 🥳✨
シネマート新宿、心斎橋では入場者プレゼント🎁あります😉🎉#スキンフード さん提供のマスクサンプルsetをプレゼント🙌✨
(※入場時、先着順の配布となります。
なくなり次第終了です‼️) pic.twitter.com/GKwUnW94oz
気分がアガる「We can do itソーダ」
作品がテーマのアップルジンジャーソーダ「We can do itソーダ」を劇場で販売。先着で特製コースターもゲットできます。こちらもシネマート新宿、シネマート心斎橋にて。
映画 #サムジンカンパニー1995
— 映画会社 ツイン (@movietwin2) July 5, 2021
⚡⚡公開まであと④日⚡⚡
シネマート新宿と心斎橋では公開を記念して
We can do itソーダを販売します🥤✨
フレーバーは爽やかで映画に欠かせない🍎を取り入れたアップルジンジャーソーダです☺(※上映期間中のみの販売です♥)
先着で特製コースターが付きます❕ pic.twitter.com/t0S4hpoaaE
オススメしたい『サムジンカンパニー1995』
- ジェンダー格差社会で働く女性の奮闘
- 企業の環境破壊を暴く緻密なミステリー
- 豪華で見ごたえあるキャスト
- 細かに再現された90年代韓国のファッションや美術
『サムジンカンパニー1995』作品情報
【あらすじ】
1995年、金泳三大統領によって「グローバル元年」と位置付けられた韓国。ソウルでは街のいたるところで英語が聞こえてきていた。
ソウル・乙支路(ウルチロ)で、大企業・サムジン電子に勤める生産管理3部のイ・ジャヨン(コ・アソン)、マーケティング部のチョン・ユナ(イ・ソム)、会計部のシム・ボラム(パク・ヘス)。高卒の女性ヒラ社員である彼女たちは、実務能力は高いけれど仕事は雑用ばかりだった。しかしそんな彼女たちにもチャンスが到来、TOEIC600点を超えたら「代理」に昇進できるという会社の方針が発表される。ステップアップを夢みて英語を学ぶ彼女たち。
しかし偶然イ・ジャヨンは、自社工場が有害物質を川に排出しているのを目撃してしまう。そして、近隣住民には健康被害が現れ始めていた。3人は力を合わせ真相解明に向けて奔走する。だが、事実を隠蔽する会社が相手とあって、解雇の不安が……果たして、不正に立ち向かう彼女たちに勝利は訪れるのか?
監督:イ・ジョンピル(『花、香る歌』)
出演:コ・アソン(『グエルム-漢江の怪物-』)、イ・ソム(『愛のタリオ』)、パク・ヘス(『スウィング・キッズ』)、デヴィッド・マクイニス、キム・ウォネ、チョ・ヒョンチョル、ぺ・へソン、キム・ジョンス、ペク・ヒョンジン、パク・クニョン、イ・ソンオク、イ・ボンリョン、タイラー・ラッシュ ほか
脚本:ホン・スヨン、ソンミ
原題:삼진그룹 영어토익반
配給:ツイン 提供:ツイン、Hulu
<2020年/韓国/110分/シネスコ/5.1ch>
字幕翻訳:小西 朋子
2021年7月9日(金)シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー
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