東京・ミニシアター生活

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【8/27公開】『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』1969年ハーレムで開催された幻の音楽フェスが蘇るドキュメンタリー

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1969年夏、ニューヨーク・ハーレムで6週にわたって行われ、30万人もの観客を集めたブラック・ミュージックの革命的祭典「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」。50年間の封印を解かれ、迫力のステレオ・サウンドと鮮やかな映像でその記録が蘇る。

当時を振り返るインタビュー、当時の社会情勢の情報を交え、ブラック・ミュージックを牽引する大物ミュージシャンたちの、若き日のパフォーマンスをたっぷり楽しめるドキュメンタリーだ。

2021年8月27日(金)全国公開

1969年に開催された「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」

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これは今から50年以上前の1969年夏、アメリカのカウンターカルチャーの象徴となったウッドストック・フェスティバルとほぼ同時期に、NY・ハーレムで行われた、野外音楽フェス「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」を記録したドキュメンタリーフィルム。

ニューヨークで大規模な黒人ミュージシャンが集結する音楽フェスは、それまで例がなかったという。「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」は1969年の6月〜8月にかけ6回の日曜にハーレムのマウント・ モリス公園で開催され、約30万人がこの奇跡的なライブを目撃したという。

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本作に登場するミュージシャンは、それは豪華な顔ぶれだ。フィルムの最初に現れるのは、若き日の才能ほとばしるスティービー・ワンダー。そしてチェンバーズ・ブラザーズ、B.B.キングと、ブラック・ミュージックのスターたちによる圧巻のステージが続く。ソウル、R&B、ゴスペル、ブルー ス、ジャズ、ラテン……と、ジャンルも縛りなく広がり、やがて性別も人種も混成のバンド、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの登場でステージもキャン客席も最高潮の盛り上がりを見せる。

「ブラック」という括りにさえ縛られず、白人もラテン系も同じステージに上がって、最高のパフォーマンスを見せる。ちなみに客席側も、多いのは黒人だが、様々な人種が混じってコンサートを見守っているのがわかるだろう。

禁煙行ったインタビューと歴史的ニュース映像を挿入

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本作は、フェスの記録映画というだけにとどまらず、出演者やミュージシャンへのインタビューも行われ、さらに当時のニュース映像を交えることで、この時代のアメリカそのものを浮かび上がらせる構造になっている。

60年代にアメリカで起こった出来事といえば、べトナム戦争があり、ドラッグが蔓延し、ジョン・ F. ケネデイ、マルコムX、ロバート・ケネデイの暗殺があった。そして明るいニュースといえばアポロ11号の月面着陸だったのだが、ハーレムの住人の反応はそう単純ではない。

また、まさにフェス前年、1968年には公民権運動の指導者・キング牧師が暗殺されている。あれから50年の時を経ているにも関わらず、ブラック・ライヴズ・マターが叫ばれる現代まで、黒人が身の危険を感じている状況はほとんど変化していないということにも気づかされるだろう。

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 しかし、垂涎ものの貴重なライブ映像に、インタビューシーンやナレーションがかぶると「1曲丸々聴かせてよ!」と思ったりもするのだが、観ているうちにだんだん「あ、これもよしだな」と思えてくる。例えばフィフス・ディメンションの「アクエリアス」では、曲との出会いや背景のエピソードを語るメンバーへのインタビューが挟み込まれていて、1曲聴き終わるまでに、彼らのパフォーマンスとともに曲の情報も沁みてくるよう、見事に編集されているのだ。 

50年地下室でただ眠っていたフィルムが今蘇る!

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このフェスは、当時NY市長だったジョン・ リンゼイの協力のもと、ミュージシャンでありカリスマタレントであるトニー・ローレンスが、キング暗殺一周忌記念として立案。コンサート当日は、ニューヨーク市警が備されたが、ローレンスはハーレムの人々を警察から護るためにブラックパンサー党にセキュリティーを求めたという。

フェスの撮影に乗り出したのは、テレビ業界のベテランプロデューサーであるハル・トゥルチン。莫大な制作費をカバーするため、ステージを西向きに設置し自然光で収録したという。

しかし、同じNYで開催されている著名なウッドストックとは違い、この「ハーレ ム・カルチュラル・フェスティバル」の映像は、メディアからほとんど興味を寄せられなかった。そして、50年も地下室に眠る結果となってしまったのだ。

 幸い驚くほど傷みが少なかったフィルムは彩度を上げることで、今見ても遜色のないカラー作品となり、モノラルながら適正なミックスであった音源には手を加え、迫力あるステレオサウンドに生まれ変わった。

そして、 本作で初めて監督を務めたミュージシャンのアミール・“クエストラブ”・トンプソンは、この40時間分の素材を見事に生かすことに成功。ブラック・ミュージックと共にその背景・時代を盛り込んで、1969年「ハーレ ム・カルチュラル・フェスティバル」のフェスに観客をそのまま連れていくような、臨場感溢れる作品に仕上げたのだ。

作品ニュース

映画『サマー・オブ・ソウル』の公開を記念してDOMMUNEでの特番配信、第1夜が8月25日に行われましたが、続く第2夜が、9月1日(水)19:00〜から行われます。

21:30〜小嶋謙介氏(ex.fishmans)が"SUMMER OF SOUL”DJ SETを披露するほか、
まだ明かされていないTALKゲストも予定とのこと。映画と共に楽しもう! 

 オススメしたい『『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』』

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  • ブラック・ミュージックを牽引する豪華な出演者
  • 未公開映像のライブパフォーマンス
  • 傷みがなく美しい映像と迫力ある音声
  • 歴史を振り返り1969年のアメリカを感じる

『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』作品情報

【STORY】
 1969年夏、ニューヨーク・ハーレムで6週にわたり30万人もの観客を集めた一大イベント、ハーレム・カルチュラル・フェスティバル。集まったのは、当時のブラック・カルチャーを牽引するミュージシャン、文化人、政治指導者たち。ヒットチャートのトップを極めた誰もが知る名曲たちを、これまで聴いたことがないほどパワフルかつ感動的に歌い上げる、フィフス・ディメンション、デイヴィッド・ラフィン(exテンプテーションズ)、グラディス・ナイト&ピップス。ゴスペル界からはエドウィン・ホーキンス・シンガーズらが次々と名唱を披露。さらにゴスペルの女王マヘリア・ジャクソンとメイヴィス・ステイプルズのキング牧師に捧げる唯一無二の競演。そして、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの革命的ともいえるグルーヴに乗せて歌われる、自由と希望の賛歌とニーナ・シモンの誇りに満ちた未来へのメッセージで、会場は最高潮に……。

監督:アミール・“クエストラブ”・トンプソン

出演:スティーヴィー・ワンダー、B.B.キング、フィフス・ディメンション、ステイプル・シンガーズ、マヘリア・ジャクソン、ハービー・マン、デイヴィッド・ラフィン、グラディス・ナイト&ザ・ピップス、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、モンゴ・サンタマリア、ソニー・シャーロック、アビー・リンカーン、マックス・ローチ、ヒュー・マセケラ、ニーナ・シモン ほか

原題:SUMMER OF SOUL (OR, WHEN THE REVOLUTION COULD NOT BE TELEVISED
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
<2021年/アメリカ/英語/カラー/ビスタサイズ/5.1ch & ドルビーシネマ/118分>
字幕翻訳:佐々木悦子

2021年8月27日(金)全国公開

searchlightpictures.jp

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(本ページの情報は2020年6月のものです。最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。)

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