【12/23公開】『フラッグ・デイ父を想う日』娘はジャーナリスト、父は贋札犯　驚愕の実話を実の父娘共演で描く

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「父はアメリカ最大級の贋札事件の犯人だった」。ジャーナリスト、ジェニファー・ヴォーゲル氏の回顧録を映画化。名優ショーン・ペンが構想に15年かけ、父親役のみならず、自身で監督もつとめている。さらに、恵まれない家庭環境からジャーナリストへと成長していくヒロインの娘ジェニファー役に、ディラン・ペン。父がジョーン・ペン、母がロビン・ライトというサラブレットで、父に劣らぬ存在感を放ち好演している。

家庭崩壊に巻き込まれつつ、父を愛し続け、自らの人生を切り開いた女性の力強く繊細な思いを描く感動作。

2022年12月23日（金）TOHOシネマズシャンテほか全国公開

転落した家庭からの脱出、父との再会…驚愕の実話

好奇心や遊び心にあふれ、愛情深いけれど生活力がない夢見がちな父・ジョン。ジェニファーはそんな父のもとで楽しい子ども時代を過ごすものの、一家は父に振り回される形で経済的に行き詰まってしまう。挙げ句の果てに、父は家出、母は荒れて家庭は崩壊。すさんだ家庭環境で暗い人生に引きずり込まれそうになるジェニファーだったが、努力を重ねて出会いに恵まれ、悪環境から抜け出して1人のジャーナリストへと成長していく。

ジェニファーの成長物語でもある物語中盤は、実話という要素も重なり、ロリ・ペティ監督・脚本の『早熟のアイオワ』（2008年／原題：The Poker House／出演：ジェニファー・ローレンス、クロエ・グレース・モレッツら）を思い起こさせる。困難を克服し、弱者から転身するたくましい女性の姿に、勇気や希望をもらう人も多いだろう。

ところが、ジャーナリストとなったジェニファーは、父が驚くべき大事件を起こしたことを知る。これらは、実在のジャーナリスト、ジェニファー・ヴォーゲルの回顧録であり実話なのだ。

ショーン・ペンとディラン、実の父娘共演

魅力的だが、他人から見れば頼り甲斐のない問題だらけの男であるジョン。この人物をその愛嬌も含め、リアルに演じるのは、多くの主演作で映画史に名を刻んできた名優ショーン・ペン。ショーンは、すでに監督としても評価が高く、今回、主演と監督、2足のわらじを履くことになった。そしてその両方で力量を存分に発揮している。

さらにファンの心をくすぐるのが、ヒロイン、ジェニファーにディラン・ペンがキャスティングされていること。ディラン・ペンは父がジョーン・ペン、母がロビン・ライトというサラブレット。つまり本作は、実の父娘を父娘役として、そのままキャスティングしているのだ。

実力派のディラン・ペンは、危うく不安定な10代のジェニファーから、成熟したジャーナリストのジェニファーまでを見事に演じきり、力強い印象を我々に残す。この2人もまた、奇跡のような父娘なのだ。

家族を捨て犯罪者となった父親を、美しい思い出のまま愛せるか

身内が重大な犯罪を犯してしまったら「加害者家族」として糾弾されることもある。ましてや、社会悪を追求すべきジャーナリストという職業に就いていたら、立場としても心情としても、非常に苦しくなるだろう。

一度として「立派な人物」ではなかった父ジョン。しかし子ども時代から、父の愛情は本物であったと確信している娘ジェニファー。父の犯した犯罪の顛末を聞いても「私は父が大好き」とつぶやいたジェニファーの真意とは……？

そして、人が誰かを信じ愛するとき、条件付きではなく負の部分を含めた丸ごとを受け入れることができるだろうか。そんなことも問われる作品である。

作品ニュース

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12/23公開 pic.twitter.com/XBEIVc7khV
— ショウゲート洋画公式 (@showgate_youga) 2022年12月19日