東京・ミニシアター生活

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【1/13公開】『モリコーネ 映画が恋した音楽家』数多の名曲&名画に華やかな顔ぶれ! 偉大なる映画音楽家、最後のドキュメンタリー

2020年に91歳でこの世を去った、音楽家エンニオ・モリコーネ、最後のドキュメンタリー。監督はジュゼッペ・トルナトーレ(『ニュー・シネマ・パラダイス』『鑑定士と顔のない依頼人』)。監督、俳優、歌手、音楽家…インタビューを受ける多数の著名人の、豪華すぎる顔ぶれにも気分が上がる。珠玉の名曲が映画作品の映像とともにたっぷり楽しめる157分だ。

2023年1月13日(金)TOHOシネマズ シャンテBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー

「音楽が運命になるとは…」映画史ととも歩むモリコーネの生涯

「映画音楽の巨匠」として広く知られるモリコーネが亡くなったのは、今からわずか2年前(2023年現在)。91歳まで長きにわたって音楽を職業とし、多作でもあった彼の人生は、音楽で溢れかえっている。彼の人生を追いかけると、印象的な楽曲とともに刻まれた名シーンが集まり、映画史をも追いかけることになる。これは映画と音楽、そして彼の素朴で温かい人柄と愛に満ちた贅沢なドキュメンタリーだ。

もともと医師になりたかったエンニオ・モリコーネ少年は、父に求められるまま音楽の道に進むことにしたという。当初はあまり成績が良い方ではなく、音楽が運命になるとは思ってもみなかったという。しかしやがて信頼する師の元で、対位法をはじめ熱心に音楽の多くを学んだものの、卒業後、クラシック界で仕事を得ることはかなわなかった。だが商業的な作曲の道に進み、少しずつその名を知られていくことになる。

苦難の道でもあった映画音楽

堅実な性格で家族思い、そして愛妻家だったモリコーネは、生活のため音楽を生業とするが、それは必ずしも喜びに満ちたものではなかったようだ。本作を観れば、映画音楽の地位をあげたのはモリコーネであり、それ以前には、全ての音楽家から敬意を払われる仕事であったとは言い難かったことがわかる。

やがてモリコーネ自身が映画音楽の制作を楽しむようになっていく様は爽快だ。例えばノイズを取り入れて緊迫感を表し、対位法を用いて壮大な作品の世界観を表現し、熟知した楽器の特性を生かし編曲を行う……。そして多くの映画監督の心理をつかみ、カメレオンのようにつど違う顔の楽曲を提供。しかしそんな作曲の楽しみを手に入れると今度は「あの曲みたいな曲を…」と不本意なリクエストを頂戴するようになったり…と、モリコーネにはまた新たな悩みのタネが生まれるのである。何かを乗り越えては、新たな問題と対峙する。その繰り返しの中で、モリコーネは生きたようだ。多くの関係者やファンの興味を引きつけながら。

贅沢な157分には、飲み込まれそうな情報量が


『死刑台のメロディ』を歌うジョーン・バエズなど歌手や音楽家の演奏も楽しめる本作。もちろんモリコーネの楽曲と使用された映画のシーンもたっぷり収録されており、さまざまな名優が登場(しかも若い!)。 著名な作品の、思い出深い名場面から、おそらく多くの日本人が観たことのない作品まで紹介されている。

また、インタビューされた人物が口ずさむ歌が、そのまま映画のシーンにリンクするなど、丁寧な編集がなされていて、何度もワクワクさせられる。音楽を愛する人々や映画ファンにはたまらない魅力がたっぷりで、157分と長編なので情報量が多く、何度も繰り返し観たくなる作品になりそうだ。多くのアーティストに愛されてきた、モリコーネの芸術家ぶらない素朴な人柄が沁みてくるハッピーな後味にも魅了される。

作品ニュース

公開記念イベント1/19(木)開催!

恵比寿・ブルーノート・プレイス」にてモリコーネを愛するDJたちが珠玉の名曲をプレイ! エンニオ・モリコーネの名曲を中心に選曲するDJ&VJ映像によるLa Casa Della Musica(音楽の家)の夜。

a Casa Della Musica feat. エンニオ・モリコーネ
映画「モリコーネ 映画が恋した音楽家」公開記念イベント!

詳細はこちら

17:30 door open
18:00 start DJ
22:00 end

DJ : Soundtrack Brothers
【鶴谷聡平、山崎真央、渡辺克己】

公式HPに、各界著名人のコメント掲載

監督メッセージが到着!

 

オススメしたい『モリコーネ 映画が恋した音楽家』

  • 偉大で温かみ溢れる音楽家・モリコーネの一生を辿る
  • 滑稽、高貴、斬新…唯一無二の楽曲をたっぷり聴ける
  • 音楽とともに味わう、映画の名シーンを多数収録
  • インタビューで熱心に語る豪華な顔ぶれ

『モリコーネ 映画が恋した音楽家』作品情報

 【作品概要】
2020年7月、世界は類稀なる才能を失った。エンニオ・モリコーネ、享年91歳。1961年以来、500作品以上という驚異的な数の映画とTV作品の音楽を手掛け、アカデミー賞には6度ノミネートされ『ヘイトフル・エイト』(15)で受賞し、2006年にはその全功績を称える名誉賞にも輝いた。そんな伝説のマエストロに、弟子であり親友でもある、『ニュー・シネマ・パラダイス』『鑑定士と顔のない依頼人』のジュゼッペ・トルナトーレ監督が、5年以上にわたる密着取材を敢行。結果、生前の姿を捉える最後の作品となったドキュメンタリー映画を完成させた。

芸術の深淵を見たモリコーネが、カメラの前で最後に語ったこととは? さらに、名前を見ただけで息をのむような、70人以上の著名人のインタビューによって、モリコーネの仕事術の秘密が明かされる……。

2023年1月13日(金)TOHOシネマズ シャンテBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ(『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の上のピアニスト』)

出演:エンニオ・モリコーネ、クエンティン・タランティーノ、クリント・イーストウッド、ウォン・カーウァイ、オリバー・ストーン、ハンス・ジマー、ジョン・ウィリアムズ、ダリオ・アルジェント、テレンス・マリック、ブルース・スプリングスティーン、ベルナルド・ベルトルッチ、ジェイムズ・ヘットフィールド、クインシー・ジョーンズ ほか多数

原題:Ennio
字幕翻訳:松浦美奈 字幕監修:前島秀国

配給:ギャガ
<157分/イタリアカラーシネスコ5.1chデジタル>

 本編登場作品(全51登場作品のうち一部)
『荒野の用心棒』(64)『革命前夜』(64)『夕陽のガンマン』(65)『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』(66)『ウエスタン』(68)『死刑台のメロディ』(71)『1900年』(76)『天国の日々』(78)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84)『ミッション』(86)『アンタッチャブル』(87)『ニュー・シネマ・パラダイス』(89)『Uターン』(97)『海の上のピアニスト』(98)『ヘイトフル・エイト』(15) など

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