本音と建前を器用に使い分ける京都の県民性をフルに生かした冨永昌敬監督、アサダアツシ脚本のシニカルコメディ。京都の良き理解者になろうと暴走する主人公に深川麻衣、強烈な圧を発する京都の女将さん軍に室井滋や片岡礼子ら。さらに豊原功補や若葉竜也など、濃厚なキャラをまとった実力派俳優が多数集結。京都ネタ満載の罠や攻防がテンポ良く繰り広げられ、思わぬ騒動へと発展していく。
2025年6月6日(金)テアトル新宿他全国ロードショー
京都の老舗である夫の実家をコミックエッセイに
本音と建前を使い分ける京都の県民性は古くからの鉄板ネタではあるが、ライターのヒロインが、自分の体験をコミックエッセイ化するという設定が今どきっぽく新鮮だ。カメラワークに漫画として完成されている構図が反映されているのも楽しめる。
劇中の漫画は、漫画家役の小野寺ずるが実際に描いているというのもポイントが高い。この漫画家である相方・莉子という存在が、京都に心酔するヒロインまどかの心の支えとなって、まどかがより大胆に行動し、思わぬ領域まで暴走してしまう原動力にもなっている。
京都の強烈な県民性はコメディネタの宝庫
本音と建前のギャップが日常という京都の強烈な県民性はコメディネタの宝庫だ。ゆえに次から次へヒロインの思惑はズレまくり、捻じ曲げられていく。
一方で、盲目的に京都に惚れ込み、転んでもめげずに起き上がってカン違いを深め、さらに事件を巻き起こしていく深川麻衣の暴走ヒロインっぷりも見事。そんな彼女に京都の街もまた逆に巻き込まれ、大騒動になっていくという構造がパズルのようにハマり、想定外の展開を楽しませてくれる。
作品を支える、打楽器を多用した独特な音楽
本作には、打楽器アンサンブルによる音楽が全編にわたって散りばめられており、通常の映画音楽とは一味違う独特な面白さを味わえる。『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』が全編ドラムによる音楽であったような独創性と言えばよいだろうか。
打楽器、あるいは楽器ではないもの(ex.ペットボトル)で、さまざまな「叩く音」や「鳴らす音」を重ね、時には効果音のように心情や状況を表したりもする。音楽担当は高良久美子と芳垣安洋。音楽性にこだわりのある冨永昌敬監督ならではのアイデアだ。
作品ニュース
SNS投稿キャンペーン開催中
Xへの投稿でプレゼントが当たるキャンペーン実施中。締め切りは6/22
🪭・・━━━━━━━━━━・・
— 映画『ぶぶ漬けどうどす』6月6日㊎公開🪭公式 (@bubuduke_movie) 2025年6月4日
︎︎映画『#ぶぶ漬けどうどす 』
︎︎感想投稿キャンペーン開催
︎︎・・━━━━━━━━━━・・🪭
<参加方法>
本アカウントをフォロー&#ぶぶ漬けたべた or #ぶぶ漬け食べた のハッシュタグで、本作の感想を投稿すると、下記賞品を抽選でプレゼント🎁… pic.twitter.com/eQNct88UYr
オススメしたい『ぶぶ漬けどうどす』
- 京都の県民性をフルに生かしたシニカルコメディ
- ヒロインの空回りもまた京都を振り回すという展開
- コミックエッセイという今っぽい要素
- 作り込まれた多種多様なキャラクター
- 打楽器アンサンブルの音楽が生み出す効果
『ぶぶ漬けどうどす』作品情報
【あらすじ】
京都の老舗扇子店の長男と結婚し、東京から引っ越してきたフリーライターの澁澤まどか(深川麻衣)。450年の歴史を誇る老舗の暮らしぶりをコミックエッセイにしようと、義実家や街の女将さんたちの取材を始めるが、「本音と建前」を使い分ける京都の文化を知らず、女将さんたちを怒らせてしまう。京都の正しき伝道師になるべく奮闘するまどかだったが、事態は街中を巻き込んで思わぬ騒動へと発展して……。
監督:冨永昌敬
出演:深川麻衣、室井滋、小野寺ずる、
片岡礼子、大友律、若葉竜也、
山下知子、森レイ子、幸野紘子、守屋えみ、尾本貴史、遠藤隆太、
松尾貴史、豊原功補、他
企画・脚本:アサダアツシ
音楽:高良久美子/芳垣安洋
配給:東京テアトル
2025年6月6日(金)テアトル新宿他全国ロードショー


©2025「ぶぶ漬けどうどす」製作委員会
〔AD〕
(最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。)