
2016年に報道された「自衛隊日報問題」を題材に創作されたオリジナルストーリー。元⾃衛官の壮絶な経験と、PTSDを伴うその後の日々、さらに心の闇と地続きである事件へと巻き込まれていく様を大胆に描いた、社会派アクションドラマ。
本作の監督・小島央大(『JOINT』)は、企画・脚本・編集・音楽も手がけ、主演の山本一賢(『JOINT』)も共同企画・脚本に名を連ねている。柳ゆり菜、松角洋平、ダンカン、伊武雅刀ら実力ある顔ぶれが脇を固め、⼤貫妙⼦&坂本⿓⼀の「Flower」が主題歌として印象的に響く。
2025年10⽉31⽇(⾦)ユーロスペースほか全国順次公開
「自衛隊日報問題」とは

「自衛隊駐留地が反政府ゲリラに襲撃を受けた」とされている 2016年7月の南スーダン派遣部隊が作成した日報について、ジャーナリストの布施氏が防衛省に情報開示請求したのが事の発端。防衛省は同年12月「日報は廃棄された」として不開示を決定するも、実際には日報の電子データの存在を確認していた。
一方で、11月には派遣部隊に「駆けつけ警護」の新任務を付与する閣議決定がなされ、先発隊が日本を出発。2017年2月、防衛省は日報の存在を公表。7月には当時の稲田朋美防衛大臣、防衛事務次官、陸上幕僚長が引責辞任。2018年にはイラク派遣時の陸上自衛隊の日報の存在も明らかになっている。
本作はこの問題を出発点に創られたオリジナルストーリーだ。
骨太な味わい、オリジナルストーリーの面白さ

この作品は、現実の社会問題を起点に、死の危険を伴う体験したことでPTSDを負った元自衛隊員の人物像を想像し、主人公としている。銃撃で仲間を失ったり、任務として人を殺めるという、戦後の平和をうたっている日本では想像し難い状況を、冒頭から体験としてリアルに見せる。
物語の本筋は、南スーダンから帰国してからの主人公・島田の日々。事件は政府によって隠蔽され、真実を語ることも許されず、恐怖の記憶は自分たちの中に押し込めるより他はない。悪夢に苦しみ、フラッシュバックに襲われ、社会生活も危うくなるなか、島田は花火職人という仕事にたどり着く。

新たな職場で出会う人々に安らぎを見つけるが……戦火のフラッシュバックや、関係者との再会と、自衛隊での体験はどこまでも追いかけてきて、島田はさらなる事件へと巻き込まれてしまう。彼の憔悴ぶりや心の揺れは停滞することなく、ストーリーが展開し続け、みる者を揺さぶり続ける。
新潟県での撮影、実写の打上げ花火

島田が帰国後に過ごす新潟県。現地で撮影することにこだわったというだけに、町の雰囲気や、その土地が持つ包容力や美しさが映像からしっかりと伝わってくる。
また、長岡花火の花火師監修のもと撮影されたという、実写の美しい打ち上げ花火も本作の見どころ。迫力ある華々しさは、劇場のスクリーンで味わってこそ、より深い感動と衝撃を与えてくれるだろう。
ときとして、戦火にも重ねられることもある花火。だからこそ、平和の願いをこめて打上げられ、その意味を味わいながら鑑賞することに大切な意味が生まれる。その想いを受け止め、彩りを与える⼤貫妙⼦&坂本⿓⼀の「Flower」が心に沁み渡る。
作品ニュース
ユーロスペースにて公開記念舞台挨拶
10/31(金)19:40の回、11/1(土) 10:00の回/12:50の回、11/2(日)12:05の回には、舞台挨拶あり、チケット発売中!
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— 映画『火の華』公式 (@hinohana_movie) 2025年10月27日
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#火の華 公開記念舞台挨拶
in #ユーロスペース 開催決定💥
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■10/31(金)19:40の回#山本一賢、 #小島央大 監督
■11/1(土) ❶10:00の回/❷12:50の回… pic.twitter.com/RDiaxYnjVt
オススメしたい『火の華』


- 「自衛隊日報問題」を題材にしたオリジナルストーリー
- 「戦闘によるPTSD」が現代の日本に存在する可能性を描く
- ねじれて犯罪へとつながっていく大胆な展開
- 戦火と重なる花火の迫力と美しさ
『火の華』作品情報
【あらすじ】
PKO(国連平和維持活動)のため南スーダンに派遣された⾃衛官の島⽥東介(⼭本⼀賢)。ある⽇、部隊は現地傭兵との銃撃戦に巻き込まれ、同期の親友が凶弾に倒れたため、島⽥はやむなく少年兵を射殺。さらに退却の混乱の最中、隊⻑の伊藤(松⾓洋平)が⾏⽅不明となる。そしてこの前代未聞の“戦闘”は、政府によって隠蔽されてしまう。
それから2年後、新潟。悪夢に悩まされる島⽥は、闇の武器ビジネスに加わりながら、花⽕⼯場の仕事に就く。親⽅の藤井与⼀(伊武雅⼑)や仲間の職⼈たち、与⼀の娘・昭⼦(柳ゆり菜)に⽀えられ、⼼に負った傷を少しずつ癒していく島田。花火師の道に一筋の光を⾒出した矢先、島田に過去の闇が迫り……。
監督・編集・⾳楽:⼩島央⼤
出演:⼭本⼀賢、 柳ゆり菜、松⾓洋平、⽥中⼀平、原雄次郎、新岡潤、
キム・チャンバ、 ゆかわたかし、今村謙⽃、⼭崎潤、遠藤祐美、YUTA KOGA、
ダンカン、伊武雅⼑ ほか
企画・脚本:⼩島央⼤、⼭本⼀賢
主題歌:⼤貫妙⼦&坂本⿓⼀「Flower」(commmons/Avex Music Creative Inc.)
製作・配給:アニモプロデュース
<2024年/⽇本/シネマスコープ/5.1ch/カラー/124分 >
2025年10⽉31⽇(⾦)ユーロスペースほか全国順次公開
hinohana-movie.com












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