
1990年代、ベルギーで起きた少女拉致監禁・殺人事件を基にした深淵クライム・スリラー。子ども時代を社会の底辺で過ごし、憲兵隊員に成り上がった主人公ポール。しかし、腐敗した警察組織の闇に直面し、真実を求めるあまり心身に異常をきたしていく。
監督は『変態村』『地獄愛』のファブリス・ドゥ・ヴェルツ。主演はフランス若手実力派俳優であるアントニー・バジョン。脇を固める『変態村』『地獄愛』主演のローラン・リュカや『ベティ・ブルー』(86)でベティを演じたベアトリス・ダルも圧倒的な存在感を放つ。
2025年11月28日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開
苦労して憲兵隊員に成り上がったポールの幸せな日々

父親は強盗犯、母は娼婦と、社会の底辺で子ども時代を過ごした青年ポール。そんな環境から這い出すため、経歴を詐称し憲兵隊員に成り上がってきた。ときに正義感で熱くなりすぎるものの、過去を隠しながらやりがいある仕事に燃え、プライベートでは美しい妻を得ることができた。ここまでのハッピーで、ニコニコゆるゆるのポールの笑顔を覚えていてほしい。
真実求め、心身のバランスを崩し暴走していく男の凄まじさ

1990年代のベルギーは憲兵隊・自治体警察・司法警察の統合が議論されるなか、組織同士の協力体制見られず、組織間の連携は途絶え、機能不全に陥っていた。
そんな中、ポールは憲兵隊員として、世間を騒がせている少女拉致監禁事件を捜査する「マルドロール作戦」の任務に取り組むことになる。驚異的な記憶力を持つポールは、その能力を捜査に生かしながら、前のめりに事件を解決しようと躍起になっていく。
観察眼の鋭いポールには、犯人まであと一歩という手応えを感じているものの、上司からは無許可で強引な捜査していると批判され、警察の理不尽さに心を乱されていく。元来の真面目さと正義感ゆえに被害者の少女たちを救えない状況に耐えきれず、心身のバランスを崩し暴走していくポール。その言動の激しさや表情の凄まじさこそ、本作の見どころと言えるだろう。
侵食されるように、切なさや苦しみが染み込んでくる演出

俳優たちの存在感や表現の巧みさはもちろん、映像の色合いや哀愁あふれる音楽もあいまって、徐々に侵食されるように、切なさや苦しみが広がり、染み込んでくる本作。核にあるのが「マルク・デュトルー事件」として知られている、少女が餌食にされた実在の事件であるということによっても、陰鬱さはさらに増す。
苦しい運命を背負わされ、理不尽な世間にあらがい、憎悪すべき犯人に猛り狂う主人公の心情に、どっぷりと浸って味わってほしい作品だ。
作品ニュース
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— 映画『マルドロール/腐敗』𝟏𝟏.𝟐𝟖㊎全国順次公開 (@maldororjp) 2025年11月25日
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裏面に本作の題材
<マルク・デュトルー事件>について記載。
※無くなり次第終了
新宿武蔵野館
テアトル梅田
アップリンク京都
Cinema KOBE(11.29~上映) pic.twitter.com/97CCFJj7f3
オススメしたい『マルドロール/腐敗』

- 正義感がアダになるような理不尽な世間に苦しむ男の生き様
- 時代と舞台、音楽と映像が相まって哀愁あふれる演出
- ベルギーで実際に起きた少女拉致監禁・殺人事件が物語の核に
- 主演のみならず、脇を固める俳優にも大きな存在感が
『マルドロール/腐敗』作品情報
【あらすじ】
1995年、ベルギー。少女2名の失踪事件が発生。若手憲兵隊ポールは、危険な小児性愛者を監視する秘密部隊「マルドロール」に配属される。しかし作戦は失敗し、腐敗した警察組織の闇に直面したポールは、事件解決のため我を失い暴走していく。
監督:ファブリス・ドゥ・ヴェルツ
脚本:ファブリス・ドゥ・ヴェルツ、ロマン・プロタ
出演:アントニー・バジョン、アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ、ローラン・リュカ、ベアトリス・ダル ほか
撮影:マニュエル・ダコッセ
音楽:ヴァンサン・カエイ
編集:ニコ・ルーネン
原題:Maldoror
エクストリーム提供 アンプラグド配給
〈2024年/ベルギー・フランス/フランス語/155分/1.78:1 /カラー/G〉
2025年11月28日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開







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