70年代、文化大革命後の中国。軍歌劇団「文工団」で青春時代を過ごした若者たちを描く、美しく切ない青春ラブストーリー。初恋、友情、嫉妬、孤独、若さゆえの過ち、そして戦争。珠玉の踊りや音楽の表現も心を打つ、観応えたっぷりの青春群像劇。アジア・フィルム・アワード作品賞受賞作。
2019年4月12日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
芸能の才能に長けた若者たち
今から約50年前の中国で、軍人に音楽や踊りを披露する軍歌劇団「文工団(文芸工作団)」に所属した、若者たちを描く本作。寮生活をする男女が暮らし、あちらこちらで密かに恋の花が咲く、青春ラブストーリーだ。キャラの強い美少女や若者が、多数登場する群像劇で、学園もののように楽しめる。
物語は、ダンスの才能を認められた17歳の少女、シャオピンが新人としてやってきたところから始まる。入団生活への期待に胸膨らませていたシャオピンだったが、先住のメンバーに受け入れらず、いじめにあって孤独を募らせていく。そして恋する青年が、唯一心の支えとなる。
しかし、初恋というのはなかなか叶わないもの。本作でも例外ではなく、多くの少女や若者が、恋に傷つくことになる。ある者は恋愛をきっかけに文工団を去ることになるのだが…。ただサヨウナラ、で済まないのがこの物語の大きな特徴とも言える。
孤独、そして前線への出征
文工団は軍の部隊。つまり、軍に所属しているという扱いになる。つまり文工団を去れば、所属先が変わるのだ。ときには、退団となり傷ついたまま、いきなり前線の戦火の中に放り込まれてしまうこともある。
舞踊や音楽に打ち込み、華やかなステージに立つ日々から一転、砲弾が鳴り響く戦場へ向かうことになるのだ。
物語は戦地まで広がっていく。迫力ある、戦火飛び交うシーンも本作の見どころ。1テイク6分間にも及ぶ長回しの戦闘場面は、手に汗握る激さで緊張感が走る。戦争の悲惨さも、また本作の大きなテーマにもなっている。
心情が表れる、見事な演奏と舞踊
ズラリと並ぶ、文工団の美少女や見目麗しい青年たち。しかし出演者たちは、容姿だけではなく、芸能の実力もしっかり兼ね備えている。舞踊学校で肉体と表現力を磨いてきた俳優やダンサーが、美しい踊りで作品を盛り上げる。
戦意高揚が目的である楽曲を苦々しく感じる人もいるだろうが、歌劇部分の仕上がりはミュージカルもの以上に素晴らしい。クラシックバレエの基本を押さえつつ京劇を融合させたという、情緒的かつ躍動的な舞踊は、美しく新鮮。心情をリンクさせた踊りの場面では、グッと熱いものがこみ上げてくる。
余談ではあるが、本作のメインキャストオーディションの条件には「美容整形をしていないこと」が加えられていたという。それゆえ少女たちはナチュラルな美しさをもった、本来の個性をしっかりと感じられるキャストが揃っている。
作品ニュース
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【実施劇場】
新宿武蔵野館/ヒューマントラストシネマ有楽町/YEBISU GARDEN CINEMA/横浜シネマ・ジャック&ベティ/柏キネマ旬報シアター(4/13~) pic.twitter.com/1zsXKJwGoh
オススメしたい『芳華-Youth-』
- 美少女たちのキラキラした青春群像劇
- 迫力ある戦争最前線の描写
- 孤独な少女の切ない初恋と過酷な運命
- 1970年代の中国の情勢や文化に触れる
- 実力派キャストによる華麗な歌と舞踊
時代を感じる演出として、作中にテレサ・テンの楽曲が登場。当時中国では禁歌扱いだったので、密かにテレサ・テンの歌声に聴き入るのだ。若者にはさもありなんだが、その歌詞と己の恋とを重ね合わせてしまったりも。
また作品終盤では、登場人物の戦後の人生も描かれている。過ぎ去った青春の日々を思い出し、再会する彼女たちが、どんな人生を選択し、どう変化していったかを、ぜひ見届けて欲しい。
『芳華-Youth-』作品情報
【あらすじ】
文化大革命が起こり、毛沢東が亡くなり、中越戦争があった激動の1970年代、中国。戦意高揚と兵士を慰労する為の「文工団」という、軍に属する舞踊団があり、そこには音楽や踊りの才能を買われた若者が集められていた。複雑な家庭の事情から逃れた17歳の少女・シャオピンは、ダンスの才能を認められ、憧れの文工団に入団するが、仲間や寮生活になじめず、いじめの対象となってしまう。そんなシャオピンの唯一の心の支えは、公明正大な模範兵リウ・フォンの存在と励ましだった。だが、時代が大きく変化する中、リウ・フォンが起こした事件がきっかけで、2人は過酷な運命の岐路をたどることになっていく…。
監督・製作:フォン・シャオガン(馮小剛)
脚本・原作:ゲリン・ヤン(厳歌苓)
出演:ホアン・シュエン(黄軒)、ミャオ・ミャオ(苗苗)、チョン・チューシー(鐘楚曦)、ヤン・ツァイユー(楊采鈺) ほか
原題: 芳華 Youth
配給:アット エンタテインメント
<2017年/中国/中国語/135分/カラー/ドルビー/シネスコ/PG-12>
字幕:樋口裕子
2019年4月12日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
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(本ページの情報は2019年4月時点のものです。最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。)