東京・ミニシアター生活

主に都内のミニシアターで上映される新作映画の紹介をしています。

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【6/28公開】『COLD WAR あの歌、2つの心』時代や国に引き裂かれようとも、幾度も求め合う男と女…音楽で時を紡ぐ珠玉のモノクロ作品!

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冷戦時代のポーランドをはじめ、さまざまな国をめぐり国境を超えて愛し合う、歌手とピアニスト。引き裂かれてもなお求め合う2人の行方の読めない物語が、珠玉の音楽とともに展開する。5年前『イーダ』でアカデミー賞外国語映画賞を受賞したパヴェウ・パヴリコフスキ監督が、自身の両親をモデルに脚本を書いて撮りあげた、情熱溢るるラブストーリー。

2019年6月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開

民謡から始まり、ジャズ、ラテンへ…次々と繰り出される至上の音楽

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冒頭は民族音楽で始まる。民謡をモダンにアレンジする国立音楽舞踊団(実在の舞踊団「マゾフシェ」がモデル)設立のため、村を巡って音楽を集めていたピアニストのヴィクトルたち。彼らの舞踊団のオーディションにやってきたのが、不思議な魅力をもつ曰く付きの少女ズーラだった。

舞踊団に所属しながら恋を深めるヴィクトルとズーラ。しかし西側の音楽を愛するヴィクトルは、冷戦に揺れるポーランドを離れ、パリに亡命しジャズに没頭する。

やがて2人は再会と別離を繰り返す。そして舞台となる国を変え、音楽のジャンルをも変えながら、状況や心情を奏でる歌や楽曲が展開されていく。この作品において、音楽は、ズーラとヴィクトルに並ぶ主人公ともいえる存在だ。

ポーランド、東ドイツ、フランス…国を超えて求め続ける2人の情熱

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お互い強く惹かれ合いながら、愛だけに溺れることなく、音楽はもちろん自分の直感や欲求に率直に行動する、ヴィクトルとズーラ。ときには音楽を、ときには愛を選び取る2人の物語は、冷戦時代という環境のもとで、別離と復縁を、衝撃的かつドラマティックな形で繰り返すことになる。

あるときはという鉄のカーテンをくぐるという危険を犯しながら、時代に引き裂かれつつも、求め合う2人。出会った祖国ポーランドを離れた後も、東ドイツ、フランス、ユーゴスラビアと舞台は転々と変わる。それぞれ別のパートナーを得る時代もある。

2人の15年以上にわたる時代を取り上げた本作は、ていねいに描かれるパートもあれば、ときには思い切った短いシーンとして挿入されることもある。

退屈な説明を省くためにできたという年月の隔たり、そのブランクを、観客自身の想像力で埋めることを、パヴェウ・パヴリコフスキ監督は望んでいる。

鉄のカーテンと名曲「2つの心」

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本作のテーマ曲ともいえる「2つの心」モデルとなった民族合唱舞踊団「マゾフシェ」でスタンダードとされている曲だという。はじめは牧歌的なシンプルに、そしてジャズナンバーとしてアレンジを変え、再度登場する。

会えずに心が満たされない、という歌詞のこの曲で、耳に残るポーランド語の「oj, joj, oj 」というフレーズは、日本語に置き換えると「ああ、ああ、ああ…」という感嘆詞。ズーラが切なさと情熱を込めて歌う「2つの心」は特に印象的だ。

また、ヴィクトルがパリのジャズクラブで演奏するシーンも音楽的なハイライトといえるだろう。このジャズパートについては、クインテットを率いたマルチン・マセツキが別途編曲・指揮を担当しテイルた。

ときには時代に歯向い、ときには時代に耐え、音楽とともに数々の国を彷徨い、激しい運命を共にするヴィクトルとズーラ。最後に2人が選び取るものは、愛か、音楽か。そして最後に観る者に残されるのは、いかなる情熱なのだろうか。

作品ニュース

初日来場者へのプレゼント

ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷 、大阪のテアトル梅田は、6/28(金) 初回に来場者プレゼントあり。

 

特典付きムビチケカード発売中

劇場窓口、もしくはムビチケ公式サイトなどで、本作のモノクロポストカードをプレゼント中。

 

オススメしたい『COLD WAR あの歌、2つの心』

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  • 多ジャンルにわたる優れた楽曲と歌の数々
  • 過酷な冷戦時代に生きた日々
  • 驚きの展開で先の読めないラブストーリー
  • 生き生きした美しいモノクロ映像
  • 主演のヨアンナ・クーリクとトマシュ・コットの魅力

冷戦を主役に描くのではなく、あくまで「音楽を愛した運命の2人」の歴史を描くという姿勢の作品だ。

『COLD WAR あの歌、2つの心』作品情報

【あらすじ】
1949年、冷戦に揺れるポーランドでピアニストのヴィクトルと歌手を夢見るズーラは音楽舞踊団の養成所で出会う。正反対な性格の2人は、お互いの才能に惹かれながら恋に落ちる。しかし西欧の音楽を愛するヴィクトルは、ひとり、政府の監視を逃れパリに亡命する。やがてズーラは歌手になり、ヴィクトルに再会。2人の愛は再び再燃して…。

監督:パヴェウ・パヴリコフスキ
出演:ヨアンナ・クーリク、トマシュ・コット、アガタ・クレシャ、ボリス・シィツ、ジャンヌ・バリバール、セドリック・カーン ほか

脚本:パヴェウ・パヴリコフスキ、ヤヌシュ・グウォヴァツキ
撮影:ウカシュ・ジャル

音楽:マチュイ・パヴウォフスキ、ミロスワフ・スワヴィンスキ
ジャズ編曲・指揮:マルチン・マセツキ
ジャズ・クインテット:マルチン・マセツキ(Pf.)、ルイス・ヌビオラ(sax).、ピヨトル・ドマガルスキ(B)、マウリツィ・イジコフスキ(Tp.)、イェジー・ロギェヴィチ(Drs.)

原題:ZIMNA WOJNA
配給:キノフィルムズ
<2018年/ポーランド・イギリス・フランス/ ポーランド語・フランス語・ドイツ語・ロシア語 /モノクロ/スタンダード/5.1ch/88分/ DCP>
字幕翻訳:吉川美奈子
2019年6月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開

coldwar-movie.jp

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(本ページの情報は2019年6月時点のものです。最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。)

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