天才指揮者の女性「ター」の頂点からの転落、狂気を描く。著名な指揮者に監修を依頼し、クラシック界の“巨匠の神話”にリアルに踏み込んだエピソードを取り入れ、演奏技術を習得したキャストが実際に演奏するなど、多面的にクラシック界への挑戦を試みたサイコスリラー。
音楽は『ジョーカー』でアカデミー作曲賞を受賞した、ヒドゥル・グドナドッティル。主演のケイト・ブランシェットを想定し、トッド・フィールドが監督・脚本・製作、アカデミー賞主要6部門にノミネートされた話題作。
2023年5月12日(金) TOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー
天才! 狂気! 気高く強く繊細な指揮者を演じるケイト
主人公リディア・ターは、才能溢れる音楽家。アメリカの5大オーケストラで指揮者を務め、ベルリン・フィルハーモニーの首席指揮者に就任。さらに同時に作曲でエミー賞、グラミー賞、アカデミー賞、トニー賞を受賞。全ての夢を叶え、頂点に君臨している女性だ。
そんな天才の極みとも言えるターを演じるのがケイト・ブランシェット。尊大な態度や張りつめたプライドの端々に繊細さも宿し、ターの不安定さや転落の運命を予感させる。ストイックな芸術家から狂気へと移行していく怪演もさることながら、ドイツ語やピアノの技術も習得して本作に臨んだ。
ターを取り囲む女性たちと、サイコスリラーへの入り口
ターの愛情の対象は女性。彼女の周りには、個性的な女性キャラクターが揃っている。彼女の公私を支え、共に養女を育てているパートナーは、コンサート・マスターでヴァイオリニストのシャロン。ターのアシスタントを務めるフランチェスカはターとは師弟関係だが、実のところ信頼しあえない微妙な緊張感がある。そしてターが新たに興味を示す新人チェリストは弾けるような若さで自由奔放な魅力を放つ。


芸術に邁進し、強い意志を持って確実に夢を叶えてきたターは、その一方で自らの嗜好や弱みを晒すかのような人間関係を構築している。しかし、そこには企みはなく、むしろ無邪気さの結果のような状況だ。だからこそ、ターが精神的に不安定になると、それまでターを取り巻いていた女性たちの数だけ、暗闇への入り口が、パックリと開くかのような恐怖がある。
リアリズムへを追求、クラシック界への挑戦
バーンスタインと親交が深かったという著名な指揮者、ジョン・マウチェリに脚本の監修を依頼したり、ドレスデン・フィルハーモニーの本拠地で撮影を行ったりと、リアルさを追求するため、クラシック界へさまざまなアプローチを試みた本作。劇中の会話やメールに登場する人物名や団体名称までが実在のものだったりと、本物のクラシック界に近づくべく、設定の細部にもこだわりが見られる。
そして主人公ターの人物像には、バーンスタイン、さらにカラヤンという音楽界の巨匠が反映され、“巨匠神話”と呼ばれるスキャンダラスなエピソードまでストーリーにも盛り込まれている。
また、キャストが楽器演奏の技術を習得したり、クラシックの演奏者をキャストに組み込むことで、吹き替えなしの演奏シーンを実現。サントラにもその演奏を使用しているという。
これらクラシックファンを引きつける要素が満載という点でも話題になっているが、もちろんクラシック音楽について詳しくなくても、存分にのめり込める、スリリングな作品だ。
作品ニュース
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— 映画『TAR/ター』公式 (@Tar_eiga) 2023年5月10日
オススメしたい『TAR/ター』
- 天才指揮者を演じるケイト・ブランシェットの怪演
- リアルなクラシック界に肉薄するエピソード満載
- 吹き替えなしの演奏シーン
- 狂気に満ちたサイコスリラーへと展開
『TAR/ター』作品情報
【あらすじ】
世界最高峰のオーケストラの一つであるドイツのベルリン・フィルで、女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ター(ケイト・ブランシェット)。彼女は天才的な能力とそれを上回る努力、類稀なるプロデュース力で、自身を輝けるブランドとして作り上げることに成功する。今や作曲家としても、圧倒的な地位を手にしたターだったが、マーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャーと、新曲の創作に苦しんでいた。そんな時、かつてターが指導した若手指揮者の訃報が入り、疑惑をかけられたターは追いつめられ、彼女の完璧な世界が少しずつ崩れ始める……。
監督・脚本・製作:トッド・フィールド
(『イン・ザ・ベッドルーム』『リトル・チルドレン』)
出演:ケイト・ブランシェット(『ブルージャスミン』)、
ニーナ・ホス(『あの日のように抱きしめて』)、
マーク・ストロング(『キングスマン』)、
ジュリアン・グローヴァー(『インディー・ジョーンズ/最後の聖戦』) ほか
原題:TÀR
配給:ギャガ
<アメリカ/2022年>
2023年5月12日(金) TOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー




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