現在、日本では希望に胸を膨らませて日本にやってきた外国人技能実習生が、あまりにも不当な扱いを受け、職場から逃げ出すケースが多発しているという。そんな在留外国人に対する日本の問題を題材に、監督やプロデューサーが取材を重ねて、脚本を書き上げた本作。監督は、在日ミャンマー人の移民問題を描いた前作『僕の帰る場所』で、東京国際映画祭「アジアの未来部門」グランプリを受賞した藤元明緒氏。劇映画ながら、圧巻のリアリズムが特徴の作品。
2021年5月1日(土)ポレポレ東中野ほか全国順次公開
★第68回 サンセバスチャン国際映画祭 新人監督部門 出品
文春オンライン掲載(藤元明緒監インタビュー)
本作の藤元明緒監督へのインタビューが2本立てで、文春オンラインにて掲載されました。リンク先にて、ぜひお読みください。よろしくお願いいたします。
●映画『海辺の彼女たち』藤元明緒監督インタビュー#1
「不当な扱いを受けている。もう逃げたい…」SOSのメッセージを残し、失踪してしまった外国人技能実習生たちの行方
●映画『海辺の彼女たち』藤元明緒監督インタビュー#2
来日し「ハズレ」を引いた外国人は命を落とすことも…在留外国人、そしてミャンマーのために、今私たち日本人ができること
『海辺の彼女たち』みどころ
- 独自の手法による、ドキュメンタリーと見間違う空気感
- 日本では無名な女優を起用することでリアリズムを追求
- 実話に基づくエピソードで、リアルな社会問題を提示
- クライマックス〜ラストシーンが衝撃的
前作『僕の帰る場所』同様に、ドキュメンタリーのようなリアルさを感じさせるが、今回は現地でオーディションを行い、無名ながらプロの女優を起用。偶然性は抑えられ、全体的に洗練されている。リサーチを重ね、実話のエッセンスを抽出した脚本とプロットで、展開はテンポよく、ストーリーも明確。観客の心を射抜くようなクローズアップの表情がとても印象的だ。
『海辺の彼女たち』作品情報
【あらすじ】
技能実習生として来日した若きベトナム人女性のアン、ニュー、フォンの3人は、ある夜、搾取されていた職場から力を合わせて脱走を図る。
新たな職を斡旋するブローカーを頼りに、辿り着いた場所は雪深い港町。不法滞在となる身に不安が募るも、故郷にいる家族のためにも懸命に働き始める。しかし、安定した稼ぎ口を手に入れた矢先、フォンが体調を壊し倒れてしまう。アンとニューは満足に仕事ができないフォンを心配して、身分証が無いままに病院に連れて行くが……。
脚本・監督・編集:藤元明緒
出演:ホアン・フォン、フィン・トゥエ・アン、クィン・ニュー ほか
撮影監督:岸建太朗 / 音響:弥栄裕樹/録音:keefar/フォーカス:小菅雄貴/
助監督・制作:島田雄史/演出補:香月綾/DIT:田中健太/カラリスト:星子駿光/
アソシエイトプロデューサー:キタガワユウキ /
プロデューサー:渡邉一孝、ジョシュ・レビィ、ヌエン・ル・ハン
協賛:坂和総合法律事務所、株式会社ビヨンドスタンダード、⻑崎⼤学多⽂化社会学部 協⼒:外ヶ浜町、平舘観光協会、⽇越ともいき⽀援会、⽇本ミャンマーメディア⽂化協会
後援:国際機関⽇本アセアンセンター
共同制作会社:ever rolling films
<2020年/⽇本=ベトナム/88分/カラー/5.1ch/1:1.85/ベトナム語・⽇本語/ドラマ/DCP>
2021年5月1日(土)ポレポレ東中野ほか全国順次公開
©2020 E.x.N K.K. / ever rolling films
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